2024/09/07 12:44

これが一番大きな問題かもしれません。
弓の引っ掛かり、松脂の引っ掛かり、弦への引っ掛かり。
これは皆さんが聞いてきます。
そして松脂メーカーすべてが、この引っかかりというのを大切にしているようで何らかの説明をしています。
噛みつくような、吠えるような、と強さを歌うものもあれば、滑らかな、キレの良いなど優しさを伝えるものもあります。
お問い合わせの中にはその引っ掛かりの事を大変気にされる方が多いのは、これは既存の松脂で慣れているからでしょう。
引っ掛かりは、音の大きさに影響します。
引っ掛かりが強ければ音は大きくなります。
しかし反面、強く引っかかる分音のキレも悪くなり手に負担のかかることも多くなります。
又ppで弾くときに滑らかさを失いやすいです。
光舜松脂には引っ掛かりという感じは殆どありません。
勿論松脂そのものが持っている粘性というのはあります。(0の持つグリップ力です)
寧ろ弓の操作に対して大変敏感に反応し、大きく弾けば大きく鳴りますし、弓毛一本でも綺麗に振動してくれます。
音の立ち上がりが速いのは松脂粒子が直接弓毛に反応するからです、通常の松脂に含まれている油分が音の立ち上がりを鈍らせることがないからです。
引っ掛かりを強くしようと入れた油分やその他添加物が邪魔をします。
キレの良いのも、同じく直接松脂粒子が働くため弓の動きに合わせて音が切れてくれるからです。
通常の松脂は油分が含まれているため弦は比較的表板と平行に振動してしまいがちですが、光舜松脂はキレの良い分表板への縦の振動を作りやすく遠鳴りさせやすいです。
いわゆる天然熟成の松脂はこのこの松脂が持つ本来の摩擦力(粘性)きりありません。純粋な松脂の粒子の塊だけですから。
缶ベルなどがそうです。そして光舜松脂の「基」(旧0)が同じくらいです。
ガット弦でしたら問題なくヴァイオリンからコントラバスまで鳴らせましたが金属巻の現在の弦では、この二つはヴァイオリンを鳴らすくらいの摩擦力です。
今回販売いたします「煌」「光輪」「寂光」は基本的にこの天然熟成のタイプの松脂よりグリップ力が強いのです。
あたかも金属巻の弦をガット弦を鳴らすくらいのグリップ力があります。
それで、現行の強い引っ掛かりを持つ松脂と同じくらいのグリップ力と考えられます。それは松脂粒子の質量と形状と硬さのちがいです。
但し違うのは、弾き方次第で、大きく弾けば大きくなり小さく弾くと本当に小さな音を持続させられます。既存の松脂の中に含まれる油分や添加物に邪魔されないからです。
ですから、この光舜松脂を使う時には今までの引っ掛かりという言葉は捨ててください。
勿論皆さんお持ちの弓の毛の量、質の違いも関係あるでしょうが、寧ろ皆さんがこのように弾きたいと思う気持ちとテクニックに従ってくると考えてただいた方が良いと思います。
「煌」と「光輪」と「寂光」は弦を振動させる機能としては、同じです。
ただその粒子の硬さや、粒子の分裂の仕方、また粒子の形状の違いで音色や響きまた音の出が違うだけです。
倍音の多さ、キレの良さそれは皆同じように働いています。
皆さんの気持ち、弓の動きそして楽器のポテンシャルを最高に表します。
もし疑問であれば、まずは「音」で試してみてください。
「音」は他社の松脂の上にも乗りますので。
大切なことですので追記しました。
松脂工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ