2025/07/02 14:38

このところお問い合わせの多いのが「どれを選んだらよいのか分からない?」

そうですね、普通現在市販されている松脂は、ヴァイオリン用、ヴィオラ用、チェロ用、コントラバス用と楽器の種類によって分かれているものが多いです。
それは弦が太くなるごとに引っ掛かりというのを強くしているからです。
それが当たりまえの世界ですね。

先ず!光舜松脂は弦の上に付いた松脂は拭き取らないでそのまま弾き込んでいくことをお勧めいたします。
現行の油分の混ざった松脂は、弦の上にこびり付いた松脂が音の振動を邪魔します、時には雑音になり綺麗な音が出にくくなりますから、皆さん今までは弦の上に載った松脂を拭き取ることが習慣になっていると思います。
しかし、光舜松脂は拭き取らずにそのまま弾いていくと、松脂が更に細かくなり音色の厚みが出てきます。
是非これはやってみてください。

もし拭き取らねばという場合があっても、どんなに暑い夏場でも溶けないですから布地などで軽く拭き取れます。
(胴に乗った粉は拭き取ってください、拭き取らずとも楽器にはこびり付かないです。しかしもし楽器の塗装にワックスなどで仕上げていると、付着する場合もあります)


光舜松脂は引っかけるのではなく、振動させています。
敢えて言うなら、細かい粒子が弦をたたいている感じでしょうか。
ですから、楽器それぞれの弓は、弦が太くなるにしたがってその弓毛の量が増えていきます。
毛が多くなれば、それについている松脂も多くなり叩く量も増えるので弦の太さに対応していきます。

敢えて言うと、「基」「寂光」「光輪」「煌」は全ての擦弦楽器を鳴らせます。

「基」はヴァイオリン用と考えても良いと思います。粒子が柔らかく弾いているうちにどんどん細かくなると、ヴィオラでもチェロでもコントラバスでも、好んで弾く人もいます。
「「寂光」「光輪」は音色の違いです。
「寂光」は沢山ビブラートをかけずとも自然に揺れる振動があります。ですからでしょうか、昔の人は(ガット弦と天然松脂の頃)はヴィブラートをたくさん掛けない演奏が主力でした。現在の金属巻の弦と油分入りの松脂になってからでしょうかとてもヴィブラートをかけるようになって来ています。

「光輪」その音色違いで大変明るく華やかな印象があり、チェロを弾く方が大変好まれるようです。

「煌」はまさに煌きます、これはヴァイオリンからコントラバスまでソロで弾く時にその華やかさと色合いの豊かな音色は活きてくるようです。

そして「零」は、ある意味万能かもしれません。
楽器音調子やレベル弓の具合などを考えずとも楽器を鳴らしてくれます。
そしてその奏者の感覚をそのまま生かしてくれます。
ですからでしょうか人によって様々な音色に感じられるようです。
楽器の能力を最大限に生かす振動ということができると思います。
音色というより、爆音でもなく、まさに響き渡るという感じでしょう、そしてこれも弦に乗った松脂を拭き取らずそのまま弾き込んでいくと、弓に乗った松脂も更に進化するとも言えます。
またこの「零」と、「基」「寂光」「光輪」「煌」そのそれぞれの組み合わせが、更によい音楽をつくる元になると思います。

それ以外の擦弦楽器には、楽器の種類の違い、例えば二胡、そして胡弓それぞれの構造とそして弓の関りから、二胡は「金の二胡」「銀の二胡」の二種類です。
「金の二胡」はどちらかというときらびやかな、かなり難しいテクニックにも対応できるように作っています。
「銀の二胡」は二胡本来の音色を楽しむための物です。
「胡弓」は日本古来の音色を大切にするそして初心者にも弾きやすいものに作り上げたのです。

そして「B]はそのままでもチェロやコントラバスを弾けますが、寧ろ現行の柔らかいベタベタの松脂の上に乗せて少なくとも遠鳴りとハイポジションの音色の良さを実現すべく作られた特殊なものです。

色々迷われたら、光舜松脂製造販売所からお問い合わせください。
寧ろ全部使ってみたいという方も増えてきています。そのためにもなるべく値上げせずにしばらくは頑張ります。

松脂工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ